名優たちの共演、歌舞伎の魅力とは
片岡仁左衛門(80)と坂東玉三郎(74)が、このたび都内で「錦秋十月大歌舞伎」の取材会を行いました。彼らは、歌舞伎の新派を代表する作品「婦系図(おんなけいず)」に出演します。
この作品は男女の悲恋を描いており、仁左衛門と玉三郎は共演は初めてですが、双方とも過去にこの作品に出演した経験があります。
仁左衛門が語る難役の魅力
まず仁左衛門は、自身が演じる語学者の主悦について「しんどい役。」と語りました。「だって別れ話だもの」と言いながらも、彼はこの役が「好きな役」でもあることを明かしました。こうした複雑な感情が、役を深める要因となっているのでしょう。
玉三郎の視点、多面性の重要性
玉三郎は、仁左衛門が多面的な役を好むのではないかと代弁しました。仁左衛門がにこやかにうなずく姿から、彼らの息の合った雰囲気が伺えます。
41年ぶりの役挑戦、玉三郎の想い
玉三郎は、41年ぶりに元芸者のお蔦を演じることとなります。彼は「人間関係が濃厚だった時代の戯曲ですが、人間の情緒は普遍的」と述べ、この作品の深い魅力を語っていました。
「孝玉」「仁左玉」の歴史
仁左衛門と玉三郎は、「孝夫」時代の「孝玉」コンビから始まり、その後は「仁左玉」として、50年以上にわたって多くの支持を受けてきました。
家族のような絆
両者の父同士も仲が良かったかつての縁を語り合い、仁左衛門は「こういう雰囲気になれる人って大和屋さんしかいない」と賞賛しました。それに対して玉三郎は「勝手に兄弟のように思ってました」と応じ、彼らの強い絆が感じられます。
時を経ても変わらぬ魅力
年を重ねるごとにさまざまな変化もある中で、仁左衛門は「今の私たちを見ていただきたい」と話し、観客への強い思いを表現しました。
まとめ:歌舞伎の新たな一面を楽しむ
今後の公演に期待が高まる中、二人の名優の共演が、どのような新たな歌舞伎の魅力を引き出すのか、ファンとしても楽しみです。彼らの言葉や感情が、観客にどんな影響を与えるのか、非常に興味深いものがあります。
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