若松孝二監督をしのぶ特別上映会
若松孝二監督の命日である10月17日を迎え、特別な上映会が開催されることになりました。毎年恒例の「若松孝二監督命日上映」が、十三回忌を記念してパワーアップして行われます。
このイベントは、東京・テアトル新宿を中心に、10月11日から17日までの日替わり上映を予定しており、上映後にはゲストを招いたトークショーも行われます。また、シネマイクスピアリ（千葉）、シネマスコーレ（名古屋）、シアターセブン（大阪）でも上映会が実施されるなど、全国規模での拡大が見込まれています。
幅広い上映作品
今年の上映作品は、若松監督のキャリアを網羅しています。「性賊 セックスジャック」（1970年）から「17歳の風景 少年は何を見たのか」（2004年）、そしてベルリン映画祭で寺島しのぶが銀熊賞（女優賞）を受賞した「キャタピラー」（2010年）まで、多岐にわたる作品がラインアップされています。
若者たちの青春を描いた作品
特に注目すべきは、若松プロに集った若者の青春を描いた作品です。白石和彌監督の「止められるか、俺たちを」（2018年）や、その続編である「青春ジャック止められるか、俺たちを2」などが上映される予定です。
映画界へのメッセージ
若松プロダクション代表の尾崎宗子さんは、「父が残した作品を見て、思い出を共有してくださるお客さんたち」と共に過ごすことが、若松孝二の言葉を体感する瞬間だと振り返ります。彼女は、映画には時効がないと強調し、多くの人に若松の作品が届くことを願っています。
井上淳一監督の感慨
また、井上淳一監督も自身の経験を通じて若松プロの魅力を語っています。「若松プロ出身ということが誇らしかった」とし、その後に続くかけがえのない人々の名前を挙げ、「なぜこのような作品を生み出せたのかを知りたい」との思いを語ります。
特別上映の楽しみ
今回の上映会では、特に「燃えろ青春の一年」と「いきもののきろく」の上映が注目されています。井上監督自身がこの作品を通じて、自身の成長を振り返り、多くの追悼を捧げています。このような多様な作品が一堂に会する機会は、映画ファンにとって特別な体験となることでしょう。
結びとして
今年の「若松孝二監督命日上映」は、映画の力を再認識する貴重な機会です。お楽しみいただける上映ラインアップに、心より期待が高まります。映画が私たちに残すメッセージを、ぜひ体感してみてください。映画に時効は無く、若松監督の遺したものが、これからも多くの人々に影響を与え続けることを信じています。
