スーパーファミコンの足音
役目を終えたファミコン。TVへの接続は大人でも難易度が高かった(マグミクス編集部撮影)
1983年7月15日に発売され、2023年で発売から40周年を迎えるファミコンは、日本国内で1935万台、世界で6191万台を売り上げ、家庭用ゲーム機文化の浸透に大きな貢献を果たしました。そんなファミコンの歴史について、筆者の個人的な記憶に基づいて振り返ってみようと思います。今回は『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』の発売から、ファミコンがその役目を終えるまでを語ります。
1990年2月11日、絶大な期待の元に『ドラクエIV』が発売されました。この頃には子供たちのなかにも「カセットは予約して買う」文化がある程度定着しており、『II』や『III』のときほどの混乱はなかったように思います。これは堀井雄二氏が『III』のときに発生した「抱き合わせ商法」の再発を憂慮し、多めの本数を用意していたためと思われます。ですが、抱き合わせ自体は行われており、卸売業者であった藤田屋が独占禁止法第19条に抵触したとして違反に問われています。結果、抱き合わせ商法はいちおう姿を消すこととなりました。
『ドラクエIV』自体は歴史に残る傑作として大変に楽しめるタイトルでしたが、6月に「スーパーファミコン」の発売が迫っており、子供たちのなかに「そろそろファミコンは終わりかな?」という雰囲気が漂い始めていた時期ではありました。子供にとって流行りすたりと言うものは、大人が感じる以上に敏感なものなのです。
それでも1990年3月の時点で1460万台を出荷している圧倒的な普及台数と、ファミコンの仕様を知り尽くしたクリエイターたちにより、傑作が次々と世に送り出されました。
1990年を代表するタイトルはいくつもありますが、なかでも傑出していたのが『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』でしょう。「ファ~イア~エームブレム てーごわい シュミレ~ション」というオペラ調の歌が流れたTVCMは、今でも忘れられません。その後も膨大な数のタイトルが世に送り出され、2023年1月には最新作『ファイアーエムブレム エンゲージ』が登場している人気シリーズの第一作として燦然たる輝きを放っています。
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